『歓喜の跳躍』—The Leaping Euphoria

評論｜オナルド・レバンチによる記録

本作『歓喜の跳躍』は、群衆のエネルギーと高揚感をこれ以上なく鮮烈に描き出した祭礼画の傑作である。

群衆の中心で踊り、拳を突き上げる若者たち。
その表情は陶酔に満ち、背景の人々もまた、その熱狂の渦に飲み込まれていく。
頭上には無数の紙幣が舞い、赤い提灯が夜空を彩る。
だが何より目を引くのは、天を跳ねるイルカたちの姿である。

イルカは、ここでは純粋な自由の化身として現れる。
人間たちの作り出した金銭の雨、人工の灯り、そのすべてを超越する存在として、
イルカは空間を軽やかに泳ぎ、観る者に「何が本当の喜びか」を問いかける。

この作品における最大の魅力は、ユートピア的ともいえる「祝祭の純度」である。
狂騒の中でさえ、一片の陰りもなく笑い合う群衆。
そこには、刹那のきらめきの中にすべてを賭ける人間の姿がある。

──館長 オナルド・レバンチ（Rebuble美術館）