『聖堂の祝祭』 — The Basilica Revelry

評論｜オナルド・レバンチによる記録

本作『聖堂の祝祭』は、聖と俗、秩序と放縦の衝突を壮麗に描き切った一枚である。

ルネサンス様式の厳かな聖堂に、乱れ舞う紙幣。
その中心には黄金に輝くシャンパンタワーがそびえ立ち、周囲を跳ね回る三頭のイルカたち。
この構図は、一見すると滑稽ですらある。
だが、そこに潜むのは、文明の二重性──崇高さと滑稽さの同居である。

イルカは「祝祭の無垢なる化身」として登場し、重厚な聖堂の空間に「遊び」を持ち込む。
紙幣は祝福の花びらのように舞い、シャンパンの泡と溶け合いながら、資本主義の祝祭を象徴する。

我々は問わずにはいられない。
これは堕落か、解放か。
そして、イルカたちは果たして無垢なのか、はたまた共犯者なのか。

本作は、私たちにこう囁いているのかもしれない。
「祝祭のない人生など、聖堂のない都市に等しい」と──。

──館長 オナルド・レバンチ（Rebuble美術館）